金融リテラシー教育

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昨今のデジタル化の急速な発展においては、金融における「見えないお金」であるキャッシュレスを前提に、従来の教育内容に加え、新たなお金との付き合い方を学ぶことが必要だと考えています。
基本と応用が学べる3つの教材をご用意。カードワークや具体的なユースケースを通して、実感を伴いながら学べます。

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基本編:「信用」ってなんだろう?

「信用ってなんだろう?」を考える教材ページの一部で、5つのカード(外見のまじめさ、勉強や仕事ができる、提出物を守る、目標や夢を持つ、話し方が上手)から信用につながるポイントを選んだり考えたりできるようになっている。
「信用」を学ぶ教材セットの紹介画像。授業で使うスライド、生徒に配るワークシート、指導者向けガイドブックの3種類が並べて示されている。

キャッシュレス社会を支える「信用」を考える教材

本教材(基本編)は、デジタル社会における金融・情報リテラシーの基礎として、「信用」をテーマに構成された教材です。

貨幣や金融サービスが成り立つ背景にある「信用」と「信頼」の違いに着目し、それらを得ることの難しさや、日々の行動によって積み重ねられていくものであることを学びます。

カードワークや身近な事例を用いながら、「見えないお金」と付き合うために必要な考え方を自分ごととして捉え、これからの社会を生きるうえで信用を大切にする姿勢を育てる内容となっています。

本教材のねらいとポイント

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信用とキャッシュレスを学ぶ

本教材は、「信用」と「キャッシュレス」の関係を通して、お金の成り立ちや仕組みを学ぶことを目的としています。

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信用と貨幣価値の成り立ちを学ぶ

「信用」の意味や貨幣の価値がどのように成り立っているかを学びます。

教材開発の背景

インターネットやスマートフォンが生活の中に定着し、キャッシュレス決済やオンラインサービスの利用が広がる中、子どもたちは「見えないお金」と関わる機会を増やしています。こうした社会では、単にお金の使い方を学ぶだけでなく、その前提となる「信用」や「信頼」の仕組みを理解することが重要です。

従来の金融教育では十分に扱われてこなかったこれらの視点を踏まえ、情報モラル教育などで培われてきた知見を生かし、金融と情報を横断的に捉える教材の開発が進められました。本教材は、キャッシュレス社会を理解する土台として、「信用」を軸に考える力を育むことを目的に開発されています。


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応用編:「見えないお金」との付き合い方を考えよう

同じ「1万円」でも発行元の信頼性によって価値が違うことを説明する教材。
「信頼」と「信用」の違いを比較した教材。

キャッシュレス時代の「見えないお金」との付き合い方を学ぶ

本教材(応用編)は、キャッシュレスをはじめとする「見えないお金」との適切な付き合い方を学ぶための教材です。

キャッシュレス決済の仕組みや特徴を理解するとともに、便利さの一方で注意すべき点やリスクについて、売り手・買い手双方の視点から考えます。

ワークシートや具体的なユースケースを通して、情報を読み取り、自ら判断する力を養います。 日常生活に身近なキャッシュレスを題材に、主体的に考え、行動できる金融・情報リテラシーの育成を目指した実践的な内容です。

本教材のねらいとポイント

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「見えないお金」を多面的に考える

キャッシュレスなどの「見えないお金」と上手に付き合う力は、これからの社会を生きる子どもたちに欠かせません。
本教材では、利用者だけでなくお店や事業者の立場からも考えることで、キャッシュレス決済のメリットとデメリットを多面的に学びます。

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「カード分類比較法」で議論する

「今回の教材では、カード形式の教材を使い、考えを分類・比較する「カード分類比較法」を採用しています。
受け身ではなく、自分の考えを他者と比べ、対話を通して主体的に学ぶことができます。

教材開発の背景

2デジタル化の進展により、キャッシュレス決済は子どもたちにとっても身近な存在となり、将来的な利用を前提とした社会が広がっています。一方で、電子決済はお金の流れが見えにくく、仕組みを十分に理解しないまま利用することで、思わぬトラブルにつながる可能性もあります。

こうした状況を受け、子どもたちがキャッシュレスの特徴やリスクを正しく理解し、主体的に判断できる力を育むことが求められています。本教材は、調査や教育現場での知見を踏まえ、「見えないお金」を多面的に捉え、自分の生活と結びつけて考える学習を通じて、これからの社会に必要な金融・情報リテラシーの育成を目指して開発されました。


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応用編:複利的思考を身につけよう

昔話をもとにした教材ページの一部で、Aさんは毎日同じ量の米を求め、Bさんは米の量を前日の倍にしてほしいと提案している場面がイラストで示されている。
AさんとBさんが求める米の量を30日間比較した教材ページの一部で、Aさんは一定の増え方、Bさんは倍々で急激に増えるという違いを示したグラフが描かれている。

身近な事例から学ぶ「複利的思考」の基礎

本教材は、これからのデジタル社会において必要となる金融・情報リテラシーの一つである「複利的思考」を身につけることを目的とした教材です。

利子や奨学金といった将来直面する可能性の高いテーマに加え、情報の広がり方やウイルスの拡散など身近な事例を通して、複利の考え方を理解します。計算に偏ることなく、「期間」や「利率」に着目しながら、複利がもたらす影響を考える構成が特徴です。 ワークシートやグラフを用いた学習を通じて、複利を上手に活用し、主体的に判断できる力を育てます。

本教材のねらいとポイント

01

身近な事例から複利的思考に気づく

情報の広がり方やウイルスの拡散など、身近な複利的現象を通して、時間の経過とともに変化が加速する仕組みを学びます。

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利子と奨学金を題材に、具体的に考える

利子や奨学金をテーマに、金利や期間を比較しながら「複利を上手に活用する」考え方を身につけます。

03

これからの時代の金融リテラシーを育む

信用スコアの概念を通じて、信用や利率との関係を理解し、これからの社会で必要となる金融リテラシーと情報リテラシーを学びます。

教材開発の背景

キャッシュレス化やオンライン金融サービスの普及により、子どもたちは将来、「お金を預ける」「お金を借りる」といった金融行動をより早い段階で経験することが想定されます。その中で重要となるのが、利子や返済総額に大きな影響を与える「複利」の理解です。

一方で、調査では複利に関する理解が十分とはいえず、また従来の教材では計算中心の内容が多く、学習のハードルが高いという課題もありました。 こうした背景を踏まえ、本教材では「複利」そのものではなく、「複利的に考える力」に焦点を当て、身近な事例を用いて直感的に理解できる構成としました。将来の選択に役立つ判断力を育むことを目的に開発されています。

教材概要

テーマ:
・お金や信用の仕組みを身近な事例から理解し、判断力を育てる
・キャッシュレス社会や金融サービスとの適切な付き合い方を考える
・将来を見据えた複利的思考を身につけ、主体的な意思決定につなげる

教材の対象年齢:
・中学生~高校生 

対応教科:
・社会、技術・家庭、総合的な学習の時間、情報

所要時間(想定):
・基本編/各応用編ともに、それぞれ1時間(50分)
 ※編ごとに独立して実施可能

教材パッケージ内容:
・スライドデータ、カード教材、ワークシート、指導者用ガイドブック
 ※パソコン、プロジェクタ・スクリーンを使用

教材開発協力

国立大学法人静岡大学教育学部准教授 塩田真吾(しおた しんご)

早稲田大学大学院博士課程修了、博士(学術)。静岡大学助教、講師を経て現職。専門は、教育工学、情報教育、授業デ ザイン。「社会とつながる授業」をテーマに、様々な企業と連携しな がら「授業デザイン」について工学的に研究している。主な著書に、 『行動改善を目指した情報モラル教育』(2018)などがある。