情報防災教育

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近年、SNSは災害時の重要な情報源として活用される一方、不安や混乱からデマやフェイクニュースが拡散しやすく、大きな問題となっています。こうした状況の中で、子どもたちが災害時にも冷静に情報を選び取り、命を守る行動につなげられる力を育てることが求められています。

私たちはこの課題に対応するため、『災害時の情報とのつきあい方』に焦点を当てた「情報防災教育」に取り組んでいます。

現在、『情報防災訓練(情報収集編)』『情報防災訓練(情報発信編)』『情報防災訓練(情報防災バッグ編)』の3つの教材を開発し、無償で提供しています。

優秀賞受賞

本教材は「消費者教育教材資料表彰 2024」において優秀賞を受賞しました。

消費者教育教材資料表彰2024の優秀賞を受賞したことを示すロゴと、情報の信頼性を確かめるための3種類の教材「情報防災訓練」の教材サンプル画像
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情報防災訓練(情報収集編)

情報の信頼性を確かめるための「情報防災訓練」教材ページ。カードを使って情報の正確さを判断する練習と、フェイクニュースに惑わされないためにどこを見るべきかを考える活動が示されている。
災害時における情報のトラブル災害時に誤情報が拡散される例を示した教材ページ。SNSの投稿から誤った情報を広めてしまう危険性を解説している。

災害時に必要な「情報との付き合い方」を学ぶ

本教材では、災害時を想定した「情報カード」を使い、情報が信頼できるか、拡散してよい内容かを考えるグループワークを行います。

実際の状況を思い浮かべながら話し合うことで、混乱しやすい場面でも冷静に情報を判断する力を養います。 情報の信頼性を見極める視点として、次のポイントを「だいふく」というキーワードで整理しています。

・だ:だれが発信している情報か(公式機関か、個人か)
・い:いつの情報か(古い情報ではないか)
・ふく:ふくすうの情報で確認できているか(一つの情報だけを信じていないか)

正しい情報を選び取り、落ち着いた行動につなげる力を育てます。

本教材のねらいとポイント

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実践的な災害シミュレーション

実際の災害発生を想定し、SNS上の複数の情報を見比べながら、信頼できるか、拡散して良いかをグループで話し合います。

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情報の信頼性を見きわめる「だいふく」

「だれが・いつ・複数の情報を確認」の頭文字を取った「だいふく」という考え方を使い、情報の信頼性を見極める力を養います。

教材開発の背景

スマートフォンの普及により、SNSは災害時の情報収集や連絡手段として欠かせない存在になりました。しかし、災害時には不安や混乱から誤った情報やデマが広まりやすく、社会的な混乱を引き起こすケースも指摘されています。総務省の「平成29年版情報通信白書(外部サイト)」でも、災害時の情報リテラシー教育の重要性が示されています。

こうした背景を踏まえ、私たちは静岡大学教育学部の塩田真吾准教授と共同で、災害時にどのように情報を見極め、適切に活用すべきかを学ぶ教材『情報防災訓練(情報収集編)』を開発しました。本教材は、SNSを含む多様な情報源を主体的に評価し、正確な行動につなげる力を育てることを目的としています。


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情報防災訓練(情報発信編)

「情報発信編」の教材ページ。災害時にどの情報を発信すべきかを判断する練習と、安全・正確さを意識した情報発信のポイントが示されている。
災害情報を発信する際の「あ・ま・い」(安全確認、間違い防止、位置情報の活用)を3つのアイコンで説明した教材ページ。

災害時に「正しく発信する力」を育む

本教材では、災害時を想定した「情報カード」をもとに、発信してよい情報と控えるべき情報について話し合うグループワークを行います。

具体的な場面を想像しながら検討することで、状況に応じた適切な情報発信の判断力を養います。 発信時の判断の手がかりとして、次のポイントを「あまい」というキーワードで整理しています。

・あ:安全を確認しよう(人命や救助の妨げにならないか)
・ま:間違った情報にならないかな(うわさや未確認情報ではないか)
・い:位置情報を上手に使おう(必要以上に詳しく出していないか)

相手や状況を考えた、責任ある情報発信につなげます。

本教材のねらいとポイント

01

実践的な災害シミュレーション

実際の災害を想定し、用意された「情報カード」を使って、発信して良い内容と控えるべき内容をグループで話し合います。

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情報発信の判断基準「あまい」

「あまい(安全を確認しよう・間違った情報にならないかな・位置情報を上手に使おう)」というキーワードをもとに、災害時に正確で安全な発信を行うための視点を身につけます。

教材開発の背景

災害時には、被害状況の把握や救助活動などにおいて、情報の活用が大きな役割を果たします。
SNSの普及により、誰もが災害時に情報を収集・発信できるようになった一方で、誤った情報やデマが広がり、混乱を招くケースも少なくありません。
そのため、平時から「正しい情報との付き合い方」「正しい発信のあり方」を学ぶことが重要なことから、それらを学べる教材を開発しました。


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情報防災訓練(情報防災バッグ編)

「情報防災バッグ編」の教材ページ。災害時に行動する前に確認すべき情報、信頼できる情報を見極める方法、他者と共有すべき情報を例とともに示している。
情報防災バッグのキーワード「こ・し・あん」(行動前に確認する情報、信頼できる情報の見極め、安否情報を共有する方法)を図で解説した教材ページ。

被災時に「自ら行動する力」を育む

本教材では、「大型台風の接近」や「外出先での地震発生」などの場面を想定し、災害時に自ら行動するために必要な情報を考える学習を行います。
行動判断の軸として、次の視点を「こしあん」というキーワードで整理しています。

・こ:行動する前に確認しておく情報
・し:信頼できる最新情報の入手方法
・あん:安否情報をどのように共有するか

時間の経過に応じて「何を知るべきか」「どこから情報を得るか」を整理し、主体的な判断と行動につなげる力を育てます。

本教材のねらいとポイント

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災害発生を想定した2つのシナリオ学習

「住んでいる地域に大型の台風が接近している」と「友達と買い物中に地震が発生した」という2つの想定をもとに、時間の経過に沿って必要な情報と入手先を考えます。

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行動を支えるキーワード「こしあん」

「行動する前に確認しておく情報」「信頼できる最新情報を確認する方法」「安否情報を共有する方法」の頭文字を取った「こ・し・あん」を使って、災害時に自ら判断し行動できる力を養います。

教材開発の背景

近年、地震や台風などの災害時には、行政や民間企業・団体から多くの防災情報がインターネット上で発信されています。しかし、被災時に必要となる情報は状況によって異なり、突然の災害では事前の準備が十分にできないという課題もあります。

こうした背景から、私たちは静岡大学教育学部の塩田真吾准教授と共同で、被災時に“どのような情報が必要か”“どこから入手するか”を学び、災害に備える力を育てる教材『情報防災訓練(情報防災バッグ編)』を開発しました。

教材概要

テーマ:
・災害時における情報の集め方、発信の仕方、日頃の備えをSNSの視点から学ぶ
・不確かな情報による混乱を防ぎ、正しく判断・行動する力を育成
・災害時に「守られる存在」から「防災に貢献できる存在」へと意識を広げる

教材の対象年齢:
・小学校高学年~高校生  
 ※主に小学校高学年~中学生での利用を推奨

対応教科:
・総合的な学習の時間、学級活動、情報
※防災教育や地域連携学習、公開授業での活用も可能 

所要時間(想定): 
・各編それぞれ1時間(50分)
・情報収集編/情報発信編には、15分で実施できるショートバージョンあり
 ※編ごとに独立して実施可能

教材パッケージ内容:
・スライドデータ、ワークシート、指導者用ガイドブック
・情報収集編/情報発信編:カード教材あり
・ショートバージョン用:ワークシート(ショートバージョン用)
 ※パソコン、プロジェクタ・スクリーンを使用

教材開発協力

国立大学法人静岡大学教育学部准教授 塩田真吾(しおた しんご)

早稲田大学大学院博士課程修了、博士(学術)。静岡大学助教、講師を経て現職。専門は、教育工学、情報教育、授業デ ザイン。「社会とつながる授業」をテーマに、様々な企業と連携しな がら「授業デザイン」について工学的に研究している。主な著書に、 『行動改善を目指した情報モラル教育』(2018)などがある。